【復帰っ子】仲里かつのり

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琉球バスが北海道の大地を走る?!

琉球バスが北海道の大地を走る?!

沖縄では県民の足となっているバスについて。

現在、沖縄本島地域では、
琉球バス交通(旧、琉球バス)
那覇バス(旧、那覇交通、通称・銀バス)
沖縄バス
東陽バス
の4社が経営している。

実は、
旧琉球バスは2005年に
旧那覇交通は2003年に
東陽バスは2002年に
それぞれ民事再生法を申請し、一度倒産した。
その後、旧琉球バスと旧那覇交通は
福岡に本社を置く第一交通産業の事実上傘下となった。
東陽バスは独自の再建をたどった。

第一交通産業は、琉球バスと那覇バスの再建に着手。
人員問題や、バスターミナル・拠点営業所の見直し。路線、運行状況の見直しもした。
那覇市西町の旧運転試験場近くにあった三重城バスターミナルの廃止、
モノレール牧志駅近くにあった琉球バス本社を豊見城市豊崎へ移転のもその結果である。

ハードの改善を急ぐとともに、ソフト面の改善も急いだ。
それが「定時運行の徹底」だ。
時刻表通りに運行すれば、バスが時刻表通りに来るという信頼感から、
バス利用客も戻ってくるという発想だ。

本土にお住まいの方は違和感を感じるであろう。
日本国内でバスの定時運行は当たり前だが、沖縄ではそれが当たり前ではなかった。
片道2時間ほどもある長い路線。
毎年激しくなる道路の渋滞。
そのため時刻表通りにバスを運行することは困難であった。客が離れたのは必然でもあった。

それを本来の公共交通の形に戻そうと経営を改善した。
GPSのローケーションシステムを導入した。
どこをバスが走っていて、あと何分くらいでバス停に来るかを携帯電話からわかるインターネットシステムを導入した。
路線が長いことや渋滞などで今でも完全な定時運行は難しいものの、
定時運行しようとしている企業姿勢はわかるし、インターネットでバスの到着時刻も読める。
利用客が増えたためだろうか、少しずつだが、経営の改善してきている。

第一交通産業が行った経営方針は、特殊なものではない。
定時運行を目指すというバス事業者としてはいたって商売の基本を確認したのだ。

第一交通産業の経営改革はそれだけにとどまらない。

夏、観光客の多い沖縄であるが、実は沖縄の夏季は観光バスがあまりがちだ。
近年は個人旅行の増加やカーナビの普及もあり、
若い観光客の多い夏季はレンタカーが主な足となっている。
そのため沖縄本島内では観光バスがだぶつく。

実はその沖縄の観光バスが、夏季は北海道の大地を走っている。
琉球バス交通は、北海道の宗谷バスから委託を受け、
観光バスと運転手、バスガイドを夏の間だけ送っているのだ。
沖縄のバスがフェリーに乗って、北海道まで移動するのである。

沖縄で稼げないのであれば、稼げる北海道まで行って稼いでくる。
なかなかそんな発想はできないものだが、商売の基本をおさえている。
逆に、経営を安定化させるためには、そこまでの発想が求められるということだ。

酒の席でよく聞く愚痴がある。
「沖縄は、本土の企業が進出して利益を本土が吸い取ってしまう。だから本土企業は厳しくて嫌いだ。」

私はその問いにはいつも反論する。
「沖縄」対「本土」という構図は、社会学的に議論の余地があることはよくわかっている。
しかし、商売は、基本、世界どこでしようが自由である。
本土の企業が沖縄で事業展開するのも自由だし、沖縄の企業が本土で事業展開するのも自由である。
それなのに、本土と沖縄の間に線を引き、本土の企業は沖縄を食いつぶしているという議論はおかしい。

継続的に商売で利益をあげていくことは難しい。
利益を上げていくことは雇用の安定につながる。
沖縄のバスを北海道まで持っていって事業展開を図る会社があることを
沖縄の企業、経営者は心に刻んで欲しい。

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Posted by 仲里かつのり at 2013年01月18日   15:40
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